昨日、NHKのトップランナーのゲストは
ライトノベル作家の有川浩さんだった。

番組内で有川さん著書の『図書館戦争』の話になり、
なんだかまさに、児童文学館への隠し撮り報道とのタイミングと
重なってタイムリーな話題だなと感じた。

この宣言については、図書館学でも学んだ。

報道では「子どもは漫画ばかりを読んでいた」という発言がありました。また、「漫画ばかりで、漫画図書館と名称をかえたらどうか」という発言もありましたね。「漫画=良書ではない」という発言であるならば、
これは、
「図書館の自由に関する宣言 1979年改訂」の
第3 図書館は利用者の秘密を守る
第4 図書館はすべての検閲に反対する
に反しています。

「図書館の自由に関する宣言 1979年改訂」

追記

この図書館の自由に関する宣言を書いていると、児童文学館を図書館であると勘違いされる方もいるかと思うので捕捉。

児童文学館は、児童に関する本を網羅的に集め・研究する資料文学館です。
1階の児童書が借りられるコーナーは、出版された児童書を子どもたちがどのように読んでいくのか、または、どのように伝えていくのか研究するためにあります。
ですから、1階の児童書コーナーで借りられる本は、蔵書の一部の3万冊という冊数にしているのです。

児童文学館の
メインの活動は児童書の(漫画や紙芝居、児童文化周辺資料も含む)資料の収集と研究(大人対象)。
次に、子ども達への児童書の図書サービス(主に子ど対象)
があげられます。
ただし、本の貸し借りに関しては、「図書館に関する自由宣言」に基づいて業務がなされています。

もし、ビデオ撮影を1階のみでしかしていないのであれば、児童文学館本来の全体像を撮影していないということになります。

また、利用者が「児童」であることが前提であるような発言がされていますが、館の名称に「児童」がついていることから知事が勘違いされているような気配もしますね。
児童文学館の利用者メインターゲットは子どもではなく大人でしょ。
そして、資料の収集と研究が館の目的なのですから、館を直接利用する人が多い少ないはというのは、本来の運営評価には関係はないはずです。(研究資料収集のためにメールや手紙で資料のコピー依頼が来ているのは来館者扱いになっていない。)

どのような研究を行い、どのような成果があがったのか、「研究結果」が児童文学館の評価基準じゃないですか?

なぜか、この部分の理解の違いで、児童文学館や知事とのやりとりがボタンを掛け違えたように、話が平行線をたどる。
もっと児童文学館の本質そのものを知ったうえで、発言する必要があります。

今朝のテレビに知事の私設秘書がインタビューに答えていました。
インタビュアー「許可をとらずに撮影したのですか?」
私設秘書「受付に係員がいなかったので、断らずに撮影しましたが、本棚の間から撮影していたので隠れてとっていたつもりはありません」
とのことです。
無許可撮影ですって。
2日間、ずっと受付(受付とは司書カウンターのことか?)に人がいないということは考えられないので、
受付に人がいない(司書が書架整理をしている)ときをみはからって、短時間で撮影したということも考えられますね?

重ねて言いますが、児童文学館内の無許可撮影は禁止であることは館内の入り口にも明記されています。
小さい子どもでも理解できるようにアイコン表示でも描かれています。

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