絵本の印刷では、
オンデマンド印刷とオフセット印刷をしています。

オンデマンド印刷は、データを直接、オンデマンド印刷機に出力して印刷する方法です。インクではなくトナーを使っているため、印刷物に光沢感がでてしまいます。
その一方、別途費用は必要ですが、色の校正を何度でも出力して確認するのは比較的簡単です。
上製本の製本も機械を使う部分もありますが、半分手作業でしていることもあり、極端に少ない部数10冊以下などは、お客様の好みに製本することも不可能ではありません。ですが、一冊あたりのコストは、たくさん印刷しても安くはなりません。
いわば、オートクチュール仕上げになります。

オフセット印刷は、一冊あたりのコストを安く大量に印刷するときに使います。
コストを安くするために製本作業は機械で行います。お客様の要望に応えるために仕上がりを変更するということは不可能になります。ですが、大量に印刷すればするほど、一冊あたりのコストは安くなります。
プレタポルテ(既製服)と考えてもらえればよいと思います。
 
オフセット印刷で注意しなければならないのは、色校正です。
色校正の費用が、本来の印刷費用に比べて高くつくこともありえます。
オフセット印刷で色校正が必要なお客様の場合は、データをフィルムにやきつけて印刷します。その後、色校正で修正を行いたい場合は、一度つくったフィルムを作り直す費用をお客様が負担しなければなりません。
オフセット印刷の出力費用も高いですが、フィルムを作り直す費用も、大きな負担となります。

オフセット印刷でも色校正が不要な場合は、データを直接、印刷機に出力する方法もあります。その場合は、納期も短縮できるのがメリットです。印刷費用も安くなります。

なぜなかなか、個人のお客様を対象とした絵本の印刷をしてくれる印刷会社が少ないかと言うと、プロの作家であれば、印刷の色の出方がわかって色の彩色をしているのですが、印刷をしたことのない人ですと、それを意識せずに彩色をしている事も多くあります。そのため、何度もデータの色の修正を印刷会社が行わないといけないという事もあり、とても利益が望めないというのも聞きます。

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