8月31日のブログに「絵本教室のクラス編成」について書きました。

基礎クラスの「絵本の基礎知識」は、どんなことをしていくのか

具体的にお知らせします。

一番重要なのは、「日本を代表する絵本」「世界を代表する絵本」を 読んでいく作業です。

ただ、読むだけではそのままになってしまい、自分の創作にはつながりません。

作者がどのような思いで書いていたのか、自分なりの考えを文章化し

クラスで発表します。

簡単なレビューを書いていくことになります。

本当であれば、 もっと作品研究的な 作業をする方がより理解が深められますが、

時間的にも限られているのでしかたありません。

絵本を創作するには、過去の作品をたくさん読んでいる必要があります。

ただ、読むだけではなく、分析し発表し、自分の解釈があっているのかどうかも

確認していく作業がある方が創作技術はあがります。

創作をしていても、全く「子ども」や「絵本」の本質を

取り間違えて創作をつづけている人もいて、

それでは、 いつまでたっても仕事にはなりませんし、

人からの共感を得られません。

絵本を読むという作業は、回り道のようで

創作するうえでは、近道のように思います。

読むだけなら、自分でもできますが、

漠然と読んでいたり、

間違ったとらえ方で読んでいたり(絵本の読み取り方は自由ですが、同じ作品でも

専門家の意見を聞いてみると、自分の認識の狭さに驚くということもあります。)

するので、創作をしたい方は、最初のうちは、専門家と一緒に作品を読み進めていくことを

おすすめします。

絵本を読むだけでなく、絵本の構図や視点についても学びます。

絵本は、一枚物の絵画ではありません。

次のページに進めるための

構図や視点を意識して創作しなければなりません。

昨年の「あたらしい創作絵本大賞」では、構図や視点を意識した作品が

とても少なかったのです。

物語がスムーズに読み進められない構図が多くて、読んでいても????? でしたから。

そのため、基礎知識のクラスをつくり、視点・構図について考えるワークを行うことに

しました。

自分の絵本創作にフィードバックしてもらい、より高い作品づくりをめざしてください。

以上を読んでいただくとわかるように、

基礎知識のクラスは、絵を教えるクラスではありません。

物語と関連して、絵本づくりの基盤のためのクラスです。

物語創作や絵本創作は、基礎知識を知らなくても作れますよ。

でも、プロレベルに到達するには、この「絵本とは?」と考える基盤や時間が

必須だと考えています。

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