第5回あたらしい創作絵本大賞に応募いただき、ありがとうございます。
今年は、過去最高の作品数がよせられました。
優秀な作品も多いです。
下読み段階で気になった作品をあげてみます。
原画郵送をお願いしておりますが、
コピーで色が確認できる作品や
CG、切り絵の作品は、郵送のお願いをしていません。
原画郵送をお願いしていなくても、審査会では読んでおりますのでご心配なく。
入賞した作品に関しては、あらためて、原画郵送をお願いすることになるかもしれません。
●今年の作品の傾向
昨年の大賞作品の影響があるのでしょうか、
ナンセンス作品が多くよせられました。
ナンセスは、物語の終わり方が難しく、
ともすれば、中途半端な印象をあたえてしまいます。
中だるみをしてしまっている作品も多く、着想はよいのに、
もったいない感じに。
毛糸や糸をCG合成した作品も多く、デザインセンスを感じました。
既刊本で、すでに出されているような作品もあったのが残念。
絵はきれいなのに、ことばと絵がマッチしていなかったり、
童話作品(絵が挿絵になっている)も多くありました。
ページをめくる、おもしろさを追及してもらえると、いいのにな。
○総合的にまとまっている作品
「ヤブツカツクリ」
「パンセさんのなつやすみ」
「こばとのすもう」
「もりのすいどう」
○デザインセンスを感じる作品
「マジックボーイ」
「あきのうた」
「るすばん」
「おもちゃの箱庭」
「けいと」
「ももちゃんのかばん」
○ユニークな作品
「パパパンツおならごう」
「ゆかいなうんどうかい」
「パイナップル太郎」
「へたっぴカレーうどん」
○絵がすてき
「おねぼけマーチ」
「ぱんぱかぱーん」
「かぜのこふうたくん ふうこちゃんのぼうけん」
○その他、気になる作品
「おみそしるさんのうた」
まとまっている作品
「ヤブツカツクリ」は、動物の生態を詳しく紹介しており、
子どもの知りたい欲求を満たしてくれる作品です。
「パンセさんのなつやすみ」は、絵と文章の展開がよく、こなれた印象。
「こばとのすもう」は、登場する「こばと」を全て描きわける丁寧さ。
「もりのすいどう」ファンタジックな展開と絵がマッチしています。
デザインセンスを感じる作品
「マジックボーイ」は、ことばがない作品。絵から物語が生まれてくる。
「あきのうた」は、色のセンスを感じる作品。
「るすばん」、「おもちゃの箱庭」、「けいと」、「ももちゃんのかばん」
絵とデザインセンスのよさが、作品にきいている。
ユニークな作品
「パパパンツおならごう」は、ナンセス作品。
おもしろさはあるものの、結末の展開がこれで良かったのか気になるところ。
「へたっぴカレーうどん」も、ユニーク系の作品。終わり方に、もうひと工夫あってもよかったかな。
「ゆかいなうんどうかい」、「パイナップル太郎」は、すでに既刊本でありそうな内容だが、
安心してよめる作品。子どもは、好きだろうな。
ざっとあげるだけで、たくさんの印象的な作品がよせられ、
審査会が大変な作業になりそうです。
審査会は、2月中旬に行われ、3月上旬には、HPで入賞作品を発表いたします。