第8回あたらしい創作絵本大賞の告知内容を決める時期になってきました。

内容がきまりしだい、ホームページに掲載します。

 

第7回では、優秀賞は該当なしになっています。

これは、受賞決定後に、応募作品を二重に公募していることが確認されたため

受賞を取り消し措置にしたためです。

 

賞を取り消しされたご本人もツイッターやブログで

経緯を書かれていらっしゃいますので、

作品を受け付ける事務局としての意見を書きたいと思います。

 

応募者は、作品が規定枚数に足りず、

審査対象外になったと思われたようで

結果発表を待たずに、同じ作品を

出版社の編集者にみてもらうためのイベント企画に応募されていました。

 

電話で連絡したときに、

「応募作品を原画展する予定(原画が手もとにない)と

出版社の編集者にみてもらうことになっている」

と伝えられました。

また、

「原画展開催と編集者にみてもらうだけで、純粋な作品公募じゃありません」

とも言われたのですが、受賞を取り消しにしました。

原画展は、編集者にみてもらう前提に行われる展覧会でしたし、

審査結果発表前に、別の企画に作品を応募されているというのも

問題となりました。

 

多くの公募で、「未発表の作品」、「二重公募禁止」にしているのには、

著作権について他の出版社との協議、トラブルをさけるためです。

 

もし、この作品を大賞にしていたら、

同時期に別々の出版社にみせることになります。

この作品の著作権についてどうするのか、

二つの会社で協議する必要がでてきます。

それにより法的なトラブルに発生することもあります。

 

同時期に、別々の出版社に、同じ作品をみせる時点で、二重公募と同様の

著作権問題に触れるルール違反となります。

審査結果をまたずに、「公募ではないから」という理由で、

出版社に応募作品を持ち込みするのもルール違反です。

 

今回は、たまたま、大賞作品ではなかったため

他の出版社と協議することはなかったのですが、

もし、大賞に選ばれていたら、原画展を企画されている団体や

みてもらう予定にしている出版社にことわりの連絡を入れたり、

各方面にご迷惑をおかけすることになっていたでしょう。

 

厳しく、受賞取り消しにしたのは、

「このコンテストだったら、審査結果の発表前に、別の公募に送ったり

出版社にみてもらっても大丈夫なんだ」と思われてしまうと、

今後の作品選びができなくなってしまうというのも理由のひとつです。

類似作品の調査以外に、他のコンテストに応募しているかどうかの

調査も必要になり、膨大な時間と労力とお金が必要となります。

 

自分の作品をなんとか生かしたいと思われる気持ちも

わかりますが、

行動するのは、結果を待ってからにしてください。

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