絵本教室の講師・楠章子さんの新作絵本が出版となりました。
いつも、「だいじょうぶ だいじょうぶ」とはげましてくれる、ばあば。
大好きな、ばあばが、「わすれてしまう」病気になってしまって…。
このお話しは、出版されるまで8年かかったとのこと。
しかし、原案となった作品は、大学生時代に創作した
手製本の絵本が原点だそうで、それを考えると20年越し。
この粘り強く、書きかえる作業ができるというのは
一種、才能なんじゃないかなとも思える。
わすれてしまう病気にかかった、ばあばへの戸惑いを
主人公の視点を通して、つつみかくさず書いているのは
作者自身の体験であり
また、多くの患者をもつ家族の体験とつながる。
わすれてしまう、ばあばをみて、イライラするような気持ち
ばあばの優しさで、我にかえる気持ち。
自分よりも先に、亡くなるであろう両親との
関わりかたを、この絵本を読んであらためて考えた。
子どもだけでなく、いろんな世代に読んで欲しい一冊です。