第7回あたらしい創作絵本大賞に応募いただきありがとうございます。
遅くなりましたが下読みの結果をお知らせします。
今回は、下読みの段階で最終審査にすすめる作品を
26作品に厳選しました。
○今年の傾向
時代を反映してなのか、社会問題を取り上げている作品が多かったように
思います。
読者である子どもが読んだ時に、
理解できるようになっているのかがポイントです。
深いテーマを取り入れても、教訓的になったり、
読後感が悪かったり、もったいないなと感じる作品も多かったです。
○キャラクター
作品の締め切りが12月だからか、「サンタクロース」を主人公にした作品が
複数ありました。
特定の季節のキャラクターは、その時期だけにしか売れなかったりもするので
主人公が季節物でもテーマがいつでも読める内容であれば、
大丈夫なのですが。
○作品構成
「カギのかかった扉をあけると、主人公が生まれる」という
作品が複数よせられ、何かのブームなのかな?と思ったり。
せっかく考えた構成でも、他の人と重なると
独自性が目立たなくなりますね。
下読み通過作品
「ぶらんこにのって」
「だるまさんがゴロウだ!」
「やまだくんのめだま」
「わらいのかみさま」
「おくるみナニーさん」
「イルカのやかんひこう」
「モチモチ号がいく!」
「やさしいくま」
「しんごうびとのくらし」
「まるくなれない だんごむし コロン」
「キュッピとぼく」
「ばあちゃんのうみのうた」
「小さなカギのものがたり」
「わしわしたわし」
「ドングリとロボット」
「ゆびがしわしわ」
「ええところ」
「まよい みち の ひと」
「まほうのコチョコチョ」
「走れ!」
「ぼくの おばけやしき」
「はなくそ」
「おばけちゃんのおかしなはなし」
「いちごびーむ」
「ころがるもくぎょ」
「カゼオニ しようぜ」
○まとまっている作品
「わしわしたわし」
「ゆびがしわしわ」
「モチモチ号がいく!」
「おばあちゃんのうみのうた」
「おくるみナニーさん」
「わらいのかみさま」
「わしわしたわし」展開が工夫されていて、絵も気持ちよい。
「ゆびがしわしわ」子どもの笑うツボを心得ている。読後感が楽しい。
「モチモチ号がいく!」絵の構図が工夫されていて個性的で楽しい。
「おばあちゃんのうみのうた」絵と文のバランスがよい。もう少し物語に深みをもってもよかったか。
「おくるみナニーさん」読んでほっこりできて、親子で読むならいいですね。
「わらいのかみさま」大阪ならではの発想で、笑える作品。絵本というより幼年童話にするといいかもしれない。
絵がすばらしいのは「イルカのやかんひこう」。物語展開をもう少し練ってもらえれば。
「まよい みち の ひと」哲学的で考えさせられる内容だが、わかりにくい。
最終審査は、3月に行います。
結果がわかりしだい、このブログでも紹介します。
お楽しみに。