この時期になりますと、採用予定や「児童書や絵本関連の
仕事につきたいのですがどうすればよいでしょうか」という
メールの問い合わせが増えてきます。

まず、当店では、現在のところ新規社員も中途採用も
アルバイトもパート社員の採用予定は一切ありません。

また、「就職に関する体験談を聞かせてください」というのも時間的に余裕がなく無理です。なので、こちらもお断りさせていただきます。

仮に採用するとして、
どのような人材を選ぶかと問われると

・児童書や絵本の専門知識を持ち合わせていること
(好きで読んでいるというだけではダメです。大学で作家研究や作品創作をしている人がいいです。)
・児童書以外に日本文学や英米欧文学などの歴史がわかっている人
・勉強熱心であり、今後もずっと専門知識を得るための学習を続けられる人
・ITスキルの高い人
(Dramwaverの作業やワードプレスの作業ができる人が望ましい。)
・DTPが理解できる人
(フォトショップとイラストレータの操作ができるのは最低条件として必須。)
・印刷・編集の流れが理解できている人。
・語学ができる人。せめて、英会話の聞き取りができる人。
・コミュニケーション能力が高い人。
・数字に強い人。

などなど・・・。
まだ他にも条件としてはあるんですが、
いっぱい書くと、すごく私が意地悪しているみたいなので
書くのはここまでにします。

私が高校生の頃は
「児童文学専門学部のある大学に行く」と同級生に言うと
「そんなとこ進学したら、就職先もないのに、あほやな〜」と言われました。

私だけじゃなく、同じ学科で学んできた先輩・同級生・後輩は、
きっと同じように言われたと思うのです。

他の大学でも、児童書や絵本を研究している人も
きっと同じように言われていると思うのです。

「専門知識を得るために勉強してきた人を
報わなくてどうする!」という気持ちがあるので、
学生時代に児童書や絵本の研究・創作をしていない人を
人材として採用することはないです。

だって、学科の卒業生が100%児童書や絵本関連の仕事に
つけているわけではないですもん。
使われていない優秀な人材をさがして採用した方が
仕事の効率さを考えるとメリットが高いです。

ただ、「絵本がすき」という漠然(本人は漠然ではなく具体的な理由のなのかもしれないですが)とした理由では
採用にはなりません。
「絵本がすきだから●●●の研究をしています」とか
「絵本がすきだから●●●をしています」とか
具体的な行動が示されていなければ、
その人のすきさ加減がこちらには見えてきません。

そんなんじゃ〜、書類審査で落ちちゃいますよ。

就職氷河期で、あせってしまうのかもしれませんが、
まず、自分の足下をみつめて
自分を高める努力から初めてもいいんではないでしょうか?

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